西部ゴム商組が商品説明会開く クラレトレーディング 消臭メッシュ素材を訴求

2011年09月06日

ゴムタイムス社

 西部ゴム商組は8月30日、大阪市北区の中央電気倶楽部で第22回「商品説明会」を開催した。今回はクラレトレーディング㈱の臭気分解メッシュ素材「さやか」「まどか」を取り上げ、総販売代理店の㈱コンゴーが営業施策などについて説明した。 化学品工場や畜舎・畜産関係の加工工場などでは薬品臭や動物臭などが作業環境の悪化を招き、消臭に関する設備投資負担も大きく、収益圧迫要因の一つになっている。
 同社はポリエステル基布に塩化ビニル樹脂をコーティングし、樹脂内に特殊な消臭剤を練り込み、商品化(10㍉品は基布にビニロンを採用)に成功した。化学系の消臭向けが「さやか」、動物系の消臭向けは「まどか」として発売、企業のトータルコストダウン低減に寄与している。
 消臭のメカニズムは1つの消臭剤が臭い分子を吸着し、もう1つの消臭剤が紫外線や光、風などの刺激を受けてマイナスイオンを発生、これが結合鎖を切り離して臭いを消す。
 「さやか」の施工例では「化学系工場のスチレン臭削減のため、従来は50㎝換気扇を導入し続け、32個も設置されていた企業があり、さやかを導入した結果、換気扇が不用になり、現在はその会社の他の工場での導入が進んでいる」とし、天井や臭いを発するものの上部に貼り付けることで高い消臭効果を発揮する。
 「さやか」は分解と吸着を繰り返し、長時間の効果が認められている。取り扱い性もハサミなどで簡単にカットでき、取り付けが容易。
 一方「まどか」については、農業高校での実験結果では10ppm以下の濃度の場合、床面積30%の天張で施工翌日から目の痛みが削減、3日後には濃度が1ppm程度に削減した。40ppm程度のブロイラー舎では、床面積50%の天張および壁面窓付近へのカーテン張りを施した結果、20ppm以内で推移したという。
 コンゴーの井上社長は「企業がISO規格に沿って環境改善を進めるのに最適な商品。ニーズに対応してカット販売や加工仕上げも行う」と販売に意欲を示す。
 クラレトレーディングでは、親会社のクラレが約10億円の広告宣伝費を投じ、「ミラバケッソ」CMなどを通じて「未来に化ける新素材」を強力にアピールしているが、この消臭メッシュも未来に化ける素材として、拡販に期待している。

サンプル商品を説明する

サンプル商品を説明する

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー