謹んで新年のご挨拶を申し上げます。昨年中はご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
また昨年10月、弊社発行の「ゴムタイムス」が創刊70周年の節目を迎えました折には、業界各位から格別のご厚情をお寄せいただき、重ねて御礼申し上げる次第です。
昨年は世界的に原料市場の競争が激化する中で、原料メーカーの再編が相次ぎました。また、日本では11年ぶりに「国際ゴム技術会議(IRC)」が開催され、20ヵ国以上の技術者・研究者が北九州に集結。さらに12月には、タイヤメーカー各社が独自の新材料技術を相次いで発表したことも、記憶に新しいところです。
技術開発と業界再編については、新しい年のトレンドをひも解く鍵として、今年も目が離せそうにありません。
各業界団体による今年の需要見通しに目を転じると、タイヤは新車用タイヤが前年実績見込み比1%増、市販用が同横ばいの予測。ゴムホースは合計で同0・5%減、ゴムベルトは合計で同0・4%減と、やや堅めの予測を立てています。
国内では昨年末に、遅れていた新国立競技場がようやく着工されました。これを機に、オリンピック関連工事が本格化することを期待します。
一方、海外に目を向けると、昨年6月のブレグジット(英国のEU離脱)に続き、11月の米国大統領選挙ではトランプ氏が次期大統領に選出。予想を覆す事態が次々に起きたことを、国際社会は驚きをもって受け止めました。
さらに今年は、EU諸国において大統領、議会選挙が行われます。状況変化に対応するには、常に確度の高い情報収集に努める姿勢が求められるでしょう。
弊紙は報道機関の一端を担う立場として、今年も正確で迅速な情報提供を肝に銘じ、ゴム・樹脂業界の健全な発展向上に微力を傾注する所存です。
今年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
ゴムタイムス社
社長 稲垣幸一