住友ゴム工業は12月15日、米州タイヤ市場で顧客ニーズをいち早く取り入れた製品開発を行うため、開設準備を進めていた「米国テクニカルセンター」を来年1月から本格稼働すると発表した。
同社では、昨年10月のグッドイヤー社とのアライアンス契約解消に伴い経営の自由度が増した欧米市場で、開発・生産・販売体制の強化を積極的に進めてきた。その一環として、ニューヨーク州トナワンダの米国工場内に米国テクニカルセンターを開設した。
また、従来は二輪車用タイヤの評価を行っていた「米国タイヤテストコース」についても、来年3月から四輪車用タイヤの評価を開始する。これら開発・評価体制の強化により、米州市場で顧客ニーズを取り入れた、商品力の高いタイヤをスピーディーに市場に投入する現地開発体制が整うことになる。
なお、「欧州テクニカルセンター」についても現在、本格稼働に向けた準備を進めており、来年9月の本格稼働を予定している。
米国テクニカルセンターの代表者は山下文一氏。建屋は鉄筋コンクリート造り地上1階で、延床面積は約3500㎡。米国タイヤテストコースはアラバマ州ハンツビルにあり、高速周回路・ハンドリング路・ブレーキテスト路・スキッドパッド(特殊円旋回路面)・オフロード路などを設けている。総面積は約28万3300㎡。