ブリヂストン 「次世代正着縁石・路肩形状」を考案

2016年12月19日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは12月16日、「次世代正着縁石・路肩形状」を考案したと発表した。

 同社は横浜国立大学・交通と都市研究室の中村文彦教授、日本交通計画協会と、バス停車時に縁石とタイヤを接触させることで乗降口と停留所の隙間を小さくする正着性向上について共同研究を行っており、今回、新たな考案となった。

 また、縁石と接触するタイヤサイド部に新たな摩耗対策を施すタイヤ技術として、バリアフリー用新コンセプトタイヤ開発も進めている。

 同社は引き続き、次世代正着縁石とバリアフリー用新コンセプトタイヤ両面の改良を行いながら、顧客・運行事業者の声を踏まえて技術を完成させ、2020年に向けて実用化を目指していく。

 今後の公共交通には、高い利便性や容易なアクセス性、優れたバリアフリー性がより強く求められるようになると考えられる。

 特に、路線バスやBRT(バス高速輸送システム)といったバス輸送では、乗降時のバリアフリー化が大きな課題の一つで、高齢者や車いす利用者、ベビーカー利用者たちが、安心してスムーズに乗降できるよう、バスと停留所の間の隙間を可能な限り小さくする、正着性が求められている。

 現在、縁石にタイヤを一部接触させながらバスを停車させる正着性向上技術は、海外の一部地域では既に運用されている。この技術は、乗降口隙間低減への車両仕様変更を必要としないため、日本を含め世界での導入・拡大が検討されている。

 今回の考案は、次世代の都市交通を見据え、既存の手法を進化させ、より大きな価値(利便性、安心、安全)を顧客へ提供するのが狙い。

 同社は、国内、海外を問わず、バリアフリー化のための正着性向上を必要とされている顧客の意見を聞きながら、技術とサービスを確立させ、個々のニーズに適した形のソリューションを継続的に社会に提供することで、公共交通のバリアフリー化実現に貢献していくとしている。

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