2020年度を目標年度とする長期ビジョン「VISION2020」の実現に向け、グループを挙げて事業の成長と収益力向上を目指す住友ゴム工業。池田育嗣社長にグローバル経営体制や東京五輪への期待、17年の方針などを聞いた。
◆16年を振り返って
点数をつけると100点満点で80点。90点をあげたいところだが、15年の65点よりは手応えを感じた年になった。
経営体制では4月に、これまでの日本本社集中体制を「アジア・大洋州本部」「欧州・アフリカ本部」「米州本部」の3極に責任者を置く、グローバル経営体制に移行した。拠点間での意思決定スピードが速くなり、グローバル経営体制がより強固なものとなった。
◆北米市場について
米州本部では、米国で需要の多いSUV用タイヤを中心に、乗用車・ライトトラック用タイヤの生産能力を増強し、北米で高付加価値タイヤの販売拡大を図る。
北米での開発体制については「米国テクニカルセンター」が1月に本格始動する。また、二輪車用タイヤを評価する「米国タイヤテストコース」も3月から四輪車用タイヤの評価を開始する。これにより、商品力の高いタイヤをスピーディに市場投入できる体制になる。
ただ、北米ではもっとアグレッシブなデザイン「ヒーロータイヤ」が欲しい。現在、ヒーロータイヤの
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