日本ゴム協会は10月に開催された「国際ゴム技術会議(IRC2016北九州)」を主催し、成功に導いた。その成果を今後、どのように生かしていくのか。中瀬古広三郎会長に聞いた。
◆16年を振り返って
日本ゴム協会には個人会員と企業を対象とした賛助会員があり、ホームページの充実や情報提供、研究分科会の活性化などを図っているにも関わらず、個人会員は減少傾向にある。
一方で、企業を対象とした賛助会員は徐々に増えている。ゴムは非常に幅広い産業で使われている。このため、事業そのものはゴムとは関係ないけれども、パーツの一部としてゴムが非常に重要な役割を果たしていることに気付いた企業が加入しているのだと思う。そういう傾向がここ数年続いている。
私の任期の2年目となった16年度の方針として、国際化をもう一度真剣に議論することを、ゴム協会の本部の活動として提言した。その中で、IRC2016をきっかけに、国際化が一気に進んだと思う。前回の横浜に比べ、海外からの発表者数、展示会の出展者数が過去最高になった。
◆IRCでの経験を今後どう生かしていくのか
手っ取り早いのは、学協会の交流だ。まずは英語での口頭発表の機会を増やしたい。
まだ具体化していないが、11月に交流協定を結んだ韓国ゴム学会と、年次大会やフォーラムに相互で参加し合うことになった。例えば英語のセッションの場を設け、お互いが研究発表する場所を設けるのもいいだろう。
今後はタイや中国などとの定期的な交流も図っていかなければならない。IRCを契機として
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