横浜ゴムは1月6日、生産財タイヤ事業の拡大のため、愛知タイヤ工業(愛知県小牧市、長瀬正義社長)の全株式を取得することを、同社の株主と合意したと発表した。3月中の買収完了を想定している。
愛知タイヤ工業は、産業車両用タイヤであるクッションタイヤやソリッドタイヤの製造・販売事業を、国内を中心に展開しており、日系の産業車両メーカーと広く取引を行っている。
1942年7月に設立され、生産拠点として小牧工場と春日井工場(ともに愛知県)がある。資本金は9800万円。16年3月期の売上高は74億円、営業利益は5億9000万円。
現在、横浜ゴムは中期経営計画「GD100」のフェーズⅣ(15~17年)に取り組んでおり、タイヤ事業戦略の柱のひとつとして「生産財タイヤ事業の拡大に向けた戦略」を掲げている。15年10月には、米国ミシシッピ州のトラック・バス用タイヤ新工場を稼動させ、昨年7月にはオフハイウエイタイヤの専業メーカーであるアライアンス・タイヤ・グループを買収し、拡大を促進している。今回の愛知タイヤ工業の買収により、生産財タイヤ事業をいっそう強化・拡大させていく方針だ。