「タイヤ材料技術開発センター」の新設・「JSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター」の設立などにより、次世代に向けた基盤造りを推進するJSR。小柴満信社長に17年度の事業課題を聞いた。
◆16年を振り返って。
エラストマー事業ではタイの溶液重合SBR(SSBR)プラントの本格稼働による拡販が寄与したが、日本国内の自動車タイヤの生産が2年続けて減少しており、原料価格低下に伴う製品価格低下に加え、円高が大きく影響し、エマルジョンSBRやBR、ブチルゴムなどのコモデェティのゴムの収益が悪化した。
多角化事業ではデジタルの半導体、LCDパネルは、年初の予想に反し、市場は好転しているが、上期は一挙に円高となったことから、その下押し圧力が収益的にはきつかった。
一方、エラストマー事業では、
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