東日本大震災では、津波の影響で多くの被災者が住居を失った。政府は緊急対応として大量の仮設住宅を 建設しているが、被災者の本格的な生活再建には新たな恒久住宅の確保が必要。つまり、仮設住宅の建設 と恒久住宅の建設という2度の支援を、政府を含め負担しなければならない。 緊急措置として進められている仮設住宅の設置だが、地場の工務店と大学がプロジェクトを組んで恒久住 宅を伝統工法で安く、速く建設する計画がまとめられた。
「村再生プロジェクト」の名称で、宮城県石巻市の都 市計画区域外の宅地約600坪に、住宅10棟、共同住宅1棟が建設される。 同プロジェクトは仮設住宅を否定するものではなく、仮設住宅と常設復興住宅のバランスの良い供給が被 災者の生活支援と地域復興に最適として実施されるもの。 今回の計画は、東北地方に従来からある互助精神の共同体の保護、維持を目的とし、集落そのものの再 生を目指す。建設資材も地元の木材を使い、国産林業の振興にも貢献する。
2011年06月13日