日本ゼオンは1月30日、決算説明会を開催し、古谷岳夫執行役員が2017年3月期第2四半期連結決算の説明を行った。
第3四半期の売上高は2106億1000万円で前年同期比6・3%減、営業利益は216億1200万円で同10・9%減、経常利益は221億9400万円で同12・7%減、四半期純利益は160億2600万円で同17・3%増となった。
売上高については、金額ベースで同141億円のマイナス。要因別の内訳は数量がプラスとなったが、価格のマイナス122億円、為替のマイナス78億円が響いた。
数量要因は主に高機能材料によるもので、テレビ向け大型フィルムと、輸出向けの電池材料である負極材料・正極材料が伸びた。
価格のマイナス122億円のうち、98億円がエラストマー素材。フォーミュラを組んでいるため、原料価格の下落により売上髙も大幅減となった。
営業利益は金額ベースで同26億円のマイナス。原価要因で134億円のプラスとなったものの、価格の122億円のマイナスと為替の78億円のマイナスが響いた。経常利益は同32億円のマイナスで、為替が主な要因。
純利益は増益となっているが、これは前年同期に英国子会社の清算による特別損失を計上した関係によるもので「実質的には減収減益だった」(古谷執行役員)。
セグメント別では、エラストマー素材事業部門の売上高は1199億4500万円で同11・9%減、営業利益は135億800万円で同17・0%減となった。
合成ゴムの販売数量は22万4000tで、同5%減少した。タイヤ用途の汎用がマイナス5%、非タイヤ用途の特殊用がマイナス7%。
汎用の内訳は国内でマイナス10%、海外は前年並み。国内の不振はタイヤメーカーの稼働率低下によるものだ。
特殊用については国内でプラス4%、海外はマイナス12%だった。海外がマイナスだったのは、