ニッタは2月1日、柔軟難燃性チューブの新製品として「FUKチューブ」の発売を開始したと発表した。
同社従来品に比べ柔軟性を約40%向上させた。ウレタンチューブと同等の柔軟性があり、ロボットなどの複雑な可動箇所でも使用できる。
ウレタン系難燃チューブに比べ耐摩耗性を大幅に向上。同社試験で摩耗量が約半分という性能を確認した。このため、チューブ同士の擦れの生じる複雑な可動配管でも、長期の使用が可能となる。
また、圧力損失の低減による流量の増加で、溶接ロボットなどに求められる冷却効率の向上に貢献。単芯構造であることから配管時の皮むきが不要で、作業効率の改善にも貢献する。さらに、難燃性はUL94規格V―0相当の、優れた自己消火性があることも特長だ。
使用流体は空気・水。最高使用圧力は空気が0・7~0・8MPa(20℃)、水が0・6~0・7MPa(20℃)。サイズ(mm)は6×4、8×5、10×6・5、10×7、12×8、12×8・5の6種。カラーは黒、白、黄、青、緑、赤、ライトグリーン、ピンクの8種。
同社では、一般工業用ナイロンチューブ、空圧用ウレタンチューブ、半導体製造装置用クリーンチューブ、スポット溶接配管用チューブなど、顧客の用途に合わせて幅広い材質・性能のチューブを製造販売してきた。
昨今、チューブの主要な用途であるスポット溶接の現場では、省スペース化やそれによる複雑配管への要望、安全性向上などのニーズや困り事があった。そのため、柔軟性・耐摩耗性・滑り性に優れる複合的な機能を備えた樹脂チューブの開発が求められていた。
同社ではこれらのニーズや困りごとを集約し、従来の難燃性チューブの実績とこれまで培ってきた押出成形技術、材料技術のノウハウを融合させ、難燃性・柔軟性・耐摩耗性を兼ね備えたFUKシリーズを開発した。