オカモトの4~12月期 売上微減も営業益3割増 通期の経常・純利益を上方修正

2017年02月07日

ゴムタイムス社

 オカモトの2017年3月期第3四半期連結決算は、売上高が657億5300万円で前年同期比0・9%減、営業利益は87億9200万円で同29・6%増、経常利益は91億900万円で同7・5%増、四半期純利益は66億4000万円で同4・7%増となった。

 セグメント別では、産業用製品のうち、一般用・工業用フィルムは市況の伸びがやや減速しているものの、一時的な需要の取り込みにより売上増。建材・工業用フィルムでは、車両加飾フィルムが海外得意先での在庫調整の影響で全体として売上減となった。

 多層フィルムは新規顧客獲得と採用アイテム増加により売上増。農業用フィルムは得意先の在庫調整の影響で売上横這いとなった。

 壁紙は集合住宅などの着工件数が堅調に伸び、受注が好調で売上増。自動車内装材は、北米・中国市場で販売数量が増え売上微増。フレキシブルコンテナは、石油化学系合成樹脂メーカー向けコンテナの受注競争により、販売価格が下落したため売上減となった。

 粘着テープは通信販売での包装テープの流通数量の増加や、住宅用防水ブチルテープなどの販売が好調で売上増。工業用テープはスマートフォン市場の減速による関連事業者向けが低調だったが、住宅向けの需要が増加したため売上増となった。

 食品衛生関連商品は新規顧客の獲得と販売推進を重点的に行い売上増。食品用脱水・吸水シートのピチット製品は、不漁で水産加工業者向けの需要が減少したため売上減となった。

 以上の結果、産業用製品の売上高は410億2600万円で同2・6%増、セグメント利益は51億500万円で同33・0%増となった。

 生活用品のうち、コンドームは国内市場でのインバウンド需要の勢いは緩やかになりつつあるものの、新たに上市した「オカモトゼロワンLサイズ」「オカモトゼロツーリアルフィット」など、薄物の販売が好調で売上大幅増。浣腸は、市場全体は緩やかに減少しているが、販促活動を積極的に行い、売上横這いとなった。

 除湿剤は販促活動を積極的に行い売上増。カイロは暖冬の影響で市場が全体的に落ち込み売上減。手袋は食品関連産業用は好調だったが、家庭用・産業用・医療用はそれぞれ低調で、全体として売上減となった。

 メディカル製品は中心となる滅菌器の販売台数が前年並みで、全体としては売上横這いとなった。

 雨衣は例年に比べて降水・降雪量が少なく売上減。ブーツは暖冬の影響で、防寒タイプの需要が低迷し売上減。シューズは婦人向けを中心に販売数量が落ち込み売上減となった。

 これらの結果、生活用品の売上高は245億6400万円で同6・3%減、セグメント利益は48億2900万円で同24・4%増となった。

 物流受託事業と太陽光発電事業で構成される、その他事業の売上高(振替前)は26億7300万円で同2・3%減、セグメント利益は1億4000万円で同3・5%減となった。

 通期の連結業績予想については、為替レートが想定に比べ円安傾向で推移しているため、当初予想を上方修正した11月4日の予想から、経常利益と当期純利益をさらに上方修正した。

 売上高は860億円で前期比2・7%減、営業利益は94億円で同14・1%増、経常利益は94億円で同2・7%減(前回予想比3・3%増)、当期純利益は68億円で同34・2%増(同4・6%増)を見込んでいる。

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