三ツ星ベルトの4~12月期 減収も営業益は4%増 国内Vベルトなど伸びる

2017年02月08日

ゴムタイムス社

 三ツ星ベルトの2017年3月期第3四半期連結決算は、売上高が498億3600万円で前年同期比3・3%減、営業利益は65億2100万円で同4・4%増、経常利益は69億5000万円で同4・6%増、四半期純利益は56億7900万円で同21・3%増となった。

 国内ベルト事業では、自動車用ベルトは組み込みライン用の売上高がベルト非装着車種の影響もあり前年同期と比較して減少したが、補修用ベルトはバス・トラック向けの需要が増加したことなどから、全体では前年同期並みで推移した。

 OA機器用ベルトはユーザーの海外現地調達化の影響で売上高が減少したものの、一般産業用ベルトは汎用機械向けVベルトの拡販が奏功し売上高が増加した。

 合成樹脂素材は半導体・液晶製造装置向けの売上高が増加したが、一部の仕入商品の販売が減少したことから、全体では減少した。

 搬送ベルトは樹脂ベルトの拡販が奏功し、売上高が増加した。

 この結果、国内ベルト事業の売上高は203億1000万円で同0・1%増、営業利益は51億2100万円で同5・5%減となった。

 海外ベルト事業のうち欧州では、自動車用ベルトは組み込みライン用の売上高が堅調に推移し、一般産業用ベルトも前年同期並みに推移したことから、全体では売上高が増加した。

 米国では、一般産業用ベルトの売上高は農業機械用を中心に増加したが、自動車用ベルトは補修需要の落ち込みにより売上高が減少し、全体では前年同期並みとなった。

 アジアでは、自動車用ベルトは中国や東南アジアを中心に四輪車向けの売上高が好調だったことに加え、二輪車向けの需要も増加したことから、売上高が伸長した。

 また、一般産業用ベルトは、中国やタイで農業機械向けの売上高が増加し、OA機器用ベルトも日系ユーザー向けを中心に堅調に推移した。

 以上の結果、海外ベルト事業の売上高は、現地通貨ベースでは前年同期を上回る結果となったが、為替が前年度より円高に推移しているため円ベースでは減少し、売上高は223億1400万円で同7・0%減、営業利益は28億600万円で同18・9%増となった。

 建設資材事業では、土木部門は廃棄物処分場関連の工事物件や遮水シートの材料販売が堅調に推移したものの、建築部門は建築防水業界の景況悪化の影響を受け売上高が減少し、全体では売上高が減少した。

 これにより、建設資材事業の売上高は38億2100万円で同3・1%減、営業利益は2億6500万円で同61・6%増となった。

 エンジニアリング・ストラクチュラル・フォーム、ナノ粒子を応用した新製品、仕入商品などがが含まれるその他の売上高は33億8900万円で同1・6%増、営業利益は1億5300万円で同25・0%増となった。

 通期の連結業績予想については、利益を上方修正した11月8日発表の前回予想から変更なく、売上高は660億円で前期比1・6%減、営業利益は77億円で同0・9%増、経常利益は73億円で同6・3%減、当期純利益は64億円で同12・4%増を見込んでいる。

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