櫻護謨の2017年3月期第3四半期連結決算は、売上高が62億円で前年同期比10・3%減、営業利益は5億6700万円で同8・6%増、経常利益は5億4000万円で同1・8%増、四半期純利益は3億4500万円で同18・2%減となった。
消防・防災事業では、3年目となる消火栓ホースの交換需要の減退と官公庁向け防災資機材の販売減により、売上高は22億300万円で同27・1%減、セグメント損失は2100万円(前年同期はセグメント利益1億3700万円)となった。
航空・宇宙部門では、民間航空機向けV2500エンジン部品の販売の減少、民間機向けゴムシールが端境期に入るなどの減少要因があったものの、P―1/C―2などの大型機向け部品やF7―10エンジン部品、H―2向けなどのロケット部品は堅調に推移した。
工業用品部門では、消防法改正に伴う17年度までのタンク耐震化更新工事に減少の兆しが出始め、タンクシールの販売は減少した。一方、子会社である櫻テクノのインフラ向け防水工事などは堅調に推移した。
この結果、航空・宇宙、工業用品事業の売上高は36億2900万円で同2・9%増、セグメント利益は7億300万円で同33・8%増となった。
不動産賃貸事業は売上高が3億6800万円で同1・6%増と底堅く推移し、第1四半期に発生した笹塚商業施設リニューアル工事に関する修繕費の影響がなくなったことにより、セグメント利益(営業利益)は1億100万円で同72・8%増となった。
通期の連結業績予想は当初予想からの修正はなく、売上高が98億円で前期比6・2%減、営業利益は8億6000万円で同0・5%増、経常利益は8億1000万円で同7・4%減、純利益は5億円で同16・9%減を見込んでいる。