ニチリンの2016年12月期連結決算は、売上高が509億9200万円で前年同期比0・3%増、営業利益は66億1800万円で同14・8%増、経常利益は63億4300万円で同8・4%増、当期純利益は36億4400万円で同9・7%増となり、4期連続で最高益を更新した。
日本では、同社顧客向け国内販売が堅調に推移したことに加え、VW向け販売が好調に推移したが、年初からの円高により外貨建て売上が影響を受けたこともあり、売上高は287億8100万円、営業利益は15億6200万円となった。
北米では、自動車市場はガソリン安を背景に昨年来の好調を維持しており、USドル建て売上高は伸びたものの、円高の影響により売上高は131億300万円となった。営業利益はロボット化による生産性改善、不採算となっていた曲管ホースの日本子会社への生産移管や西海岸港湾ストライキのあった昨年より物流費削減の効果もあり9億2700万円となった。
中国では経済が減速する中、自動車市場では小型車減税とSUV車の需要増により販売台数は下支えされており、元建て売上高は伸びたものの、円高の影響により売上高は91億7500万円となった。営業利益は生産性改善活動による効果もあり、11億900万円となった。
アジアでは、二輪車市場、四輪車市場ともに内需に陰りがあるものの、二輪用ブレーキホースの販売に加え新しく商品投入したフューエルホースの販売増やベトナムでのGM向け売上が好調に推移したことから、売上高は116億8300万円、営業利益は28億600万円となった。
欧州では、欧州メーカーからの受注により堅調に推移していること、10月よりハッチンソン・ニチリン・ブレーキ・ホーシーズを子会社化したことより、売上高は31億200万円、営業利益は1億1700万円となった。
2017年12月期の連結業績予想は、売上高が540億円で前期比5・9%増、営業利益は66億円で同0・3%減、営業利益は66億円で同4・1%増、純利益は38億円で同4・3%増を見込んでいる。