東北ゴム㈱は9月20日、社長交代披露の集いを開催したが、山口政男前社長が震災の経験を振り返りあいさつ。「東北ゴムの本社工場は仙台市に所在するが、仙台の文字を見ると仙の字には山が、台の字には口が含まれており、山口になり、少し運命的なものを感じた。驚いたことに残った文字をみると、仙は「にんべん」、台は「ム」で、これを組み合わせると仏になる」
山口氏は冗談交じりで「私が仏になるのかとも思ったが、私には仏様がついているのだ」と、前向きに捉えたという。そして、今年3月の東日本大震災の発生。
改めて山口氏は述懐する。「大変な混乱の中、多くの被害者が出た。決して津波を軽んじていたわけではないだろうが、家の様子を伺いに戻った人、忘れ物を取りに家に戻った人、ちょっとした考えの違いで助かった人、命を落とした人と運命が分かれたように思える。当社の従業員は全員無事だったことは、正に仏様が守ってくれたのではないか」としみじみ語った。
2011年10月05日