東洋ゴム工業は2月15日、都内で決算説明会を開催し、清水隆史社長が16年12月期決算を説明した。
タイヤ事業では、米国市場でライトトラック用タイヤ、主力商品の販売が好調に推移したことにより、海外市場全体の販売量は前年を上回った。
また、新車用タイヤの販売も拡大し、前年を上回ったが、円高基調によりタイヤ事業は減収減益となった。
ダイバーテック事業は自動車用防振ゴムで同社品の装着車種の販売が減少したほか、円高基調に触れた影響を受けたことなどにより減収減益となった。
このように、為替変動の影響を主因に加え、市場での競争激化により、12月期の連結売上高は3816億3500万円で前期比6・4%減、営業利益は493億1500万円で同22・2%減、経常利益は441億200万円で同22・4%減となった。
「売上高に対して為替は約333億円の減収要因となっており、この影響を除いた場合は増収となる」と清水社長は説明した。
また、営業利益については為替の約132億円の減益要因が響いたが、原材料価格は低位で安定したため、約100億円の増益要因となった。
清水社長は「第4四半期に、顧客別に綿密な価格戦略とプロダクト・ミックスの最適化に取り組み、販売面でのマイナス幅を約79億円に留めるとともに、結果的に原材料価格のコストメリットを増益要因として取り込むことができた」と述べた。
なお、自社での生産を見合わせていた交換用の免震ゴムの再生産が可能となり、