横浜ゴムの1~12月期詳報 国内タイヤの利益は改善 高付加価値品の販売強化

2017年02月22日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは2月20日、東京・新橋の本社で決算説明会を開催し、松尾剛太経理部長が2016年12月期連結決算を説明するとともに、野地彦旬社長が中期経営計画「GD100」フェーズⅣの進捗状況を紹介した。

 12月期の売上高は5962億円で前期比337億円の減収。ただし、為替の影響351億円を除くと14億円の増収となる。

 営業利益は423億円で122億円の減益、経常利益は391億円で102億円の減益、当期純利益は188億円で175億円の減益。純利益については、主に海外を中心に収益性の低下した事業用資産を処理したことで、減損損失として64億円を計上したことが響いた。

 営業利益の増減要因については、ATG買収に伴う21億円を除くと、前年同期との差は101億円となる。内訳のうち大きいのは、粗利ベースでの為替差でマイナス166億円、原料価格でプラス166億円、価格要因でマイナス135億円、販管費でプラス95億円。

 原料価格の内訳は天然ゴムでプラス43億円、合成ゴムでプラス38億円、配合剤でプラス71億円など。

 価格要因は国内新車用でマイナス23億円、国内市販用でマイナス22億円、中国市場向けでマイナス27億円、北米でマイナス35億円、その他の海外でマイナス28億円となった。

 販管費には為替の影響のプラス68億円が入っている。

 セグメント別の売上高については、タイヤ事業は4506億円で前期比501億円の減収。国内新車用はマイナス58億円、国内市販用はマイナス64億円、海外はマイナス379億円。

 国内新車用の不振は「一昨年に実施された軽自動車税増税と燃費データ問題の影響」と松尾部長は述べた。国内市販用については、収益性向上のため低採算品の販売を抑制し、高付加価値品の販売を強化したことにより、本数ベースで5%程度減少したことによる。ただし、営業利益は大幅に改善した。

 海外のうち、中国は新車用が21%増加。欧州についても「チェルシー効果」により新規の取扱店舗が拡大し11%増加した。

 北米は新車用が5%増加したが、トラック・バス用の需要鈍化の影響を受け、全体ではほぼ前年並み。ロシアや中近東、中南米といった資源開発国は引き続き需要低迷の影響を受けている。

 MB事業は1121億円で前期比96億円の減収。

 このうち、ホース配管は

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