主要上場ゴム企業のうち、3月期決算企業の第3四半期連結決算が出揃った(日東化工のみ非連結)。合成ゴム大手2社を含む22社の決算は、増収企業が前年同期の15社から6社に激減。利益面では営業増益14社、同減益8社、経常増益14社、同減益8社となり、前年同期に比べ営業増益企業数は減ったものの、経常増益企業数は微増となった。増収企業が少なかったことで、増収増益企業も4社に留まった。なお、鬼怒川ゴム工業が上場を廃止したため、今年度の対象企業数は、前年度の23社から22社に減少している。
22社合計の売上高は2兆4209億7000万円で、同一企業との前年同期比5・6%減、営業利益は1531億2600万円で同14・5%減、経常利益は1697億2100万円で同12・5%減、四半期純利益は1016億5400万円で同15・0%減となった。
前年同期に比べ増収企業数は9社減った。2015年の年間を通じて、1ドル120円前後で推移していた為替が、16年に入ると円高基調となり、8~9月には101円台にまで上昇した。これにより、海外事業が好調で、現地通貨ベースでは増収になったものの、円換算で減収となる企業が多かった。
営業利益については、増益企業数は前年同期の18社から4社減ったが、それでも6割以上が増益となった。為替の影響はあったものの、原材料であるナフサ・ブタジエン・天然ゴムの価格が低位で推移したことがプラスに作用した。
ただ、国内市場の回復が遅れていることや、