財務省貿易統計をもとに、日本ベルト工業会がまとめた2016年年間の輸出入実績によると、輸出総額は380億1000万円で前年比14%減となった。コンベヤの不振や、伝動ベルトの現地生産化が進んだことなどが響き、ベルト全体の輸出額を押し下げた。16年は輸出先、輸入先とも中国が1位だった。
◆主要輸出国
輸出先上位10ヵ国を見ると、1位は中国で58億4100万円。前期実績を6%下回ったものの、2年連続で首位のアメリカを抜いて1位となった。2位のアメリカは、同14%減の55億4000万円。3位は香港で、同4%増の23億7800万円。以下、4位は台湾(同14%減)、5位はオーストラリア(同43%減)となった。銅・亜鉛など鉱業生産が好調なドイツは、同2%増で6位に入った。
◆コンベヤ輸出先
品種別では、コンベヤベルトの輸出額が90億7500万円で同29%減となった。国別の1位はオーストラリアで、同47%減の17億9800万円。資源価格の下落が続く中で、3割近く減った前年に続き、5割近い減少となった。全体の構成比は19・8%。2位はインドネシア(同4%減)、3位はタイ(同77%増)となった。4位にマレーシア(同79%増)、5位に中国(同30%増)が入り、アジア向け輸出に回復の兆しが見えている。
◆伝動輸出先
伝動ベルト合計の輸出額は289億3500万円で同8%減となった。1位は中国で52億
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