十川ゴム(大阪市西区、十川利男社長)の16年度におけるシート事業は、汎用シートの伸びが鈍いものの、特殊品の効果がそれを補う形となり、全社として対前年度比2~3%の伸びは確保できている。
近年、汎用シートでは1回あたりの受注量が減少する傾向が見られ、厳しい状況にある。一方、特殊品に関しては顧客の要望に応じた特殊な材質・厚みのものが伸びており、ある程度まとまった数量の受注につながっている。
分野別の動向としては、自動車関連と半導体関連が特に好調。この他、土木建築では厚物加工品が増え、食品産業ではパッキンを主な用途とするシリコーンシートが伸びている。
製品の特性値を利用した特殊品では、放熱シートや放射線遮蔽シートを上市している。
放熱シートはフィラー等の配合技術により熱伝導率を飛躍的に高めたもので、電子機器の小型化・省スペース化に伴い注目を集めており、顧客の要望に応じてバランスを配慮した個別設計が可能。
放射線遮蔽シートについては、通常のゴムシートと同様の柔