JSRは需給バランスの変動を起因とした原料ブタジエン価格の急騰、円安進行・原油高を背景とした国産ナフサ関連原料の価格上昇に対応するため、各種合成ゴム製品の値上げを2月1日納入分から実施した。
一方、同社の低燃費タイヤ向けS―SBR(溶液重合SBR)は、順調に販売を伸ばしており、「市場成長7%前後の倍近い14~15%増と高い伸びを維持」(山脇一公石化副事業部長兼石化事業企画部長)しており、タイヤ材料技術開発センター、タイヤ材料部、S―SBR事業推進部が一体となってS―SBR事業の拡充・強化を図っている。
同社のS―SBRの生産能力は、四日市工場(年産6万t)、タイ(第2期含み同10万t)の計16万tを有し、さらに現在、建設を進めている2018年度稼働予定のハンガリー工場(同6万t)を含めるとグローバルでの生産能力は年産22万t体制となる。
S―SBRの事業戦略については、①S―SBRの海外市場