独ランクセスは3月29日、アドバンスト工業化学品ビジネスユニットが、種々の中間原料となる化学製品の製造施設を拡大する計画に対し、今後3年間に約1億ユーロを投資すると発表した。
対象となるのは、ノルトライン・ヴェストファーレン州のレバクーゼンとクレフェルト・ユルディンゲンの2拠点(それぞれ約4万000万ユーロの投資を予定)に加え、シュレスウィヒ‐ホルシュタイン州ブルンスビュッテル拠点、ベルギーのアントワープ拠点を予定している。この投資プロジェクトは2020年に完了する予定。
クレフェルト・ユルディンゲン拠点では、トリメチロールプロパンとヘキサンジオール、メントールのグローバル市場における需要増加に応えるため、製造施設を拡大する。例えば、トリメチロールプロパンとヘキサンジオールは自動車や家具、建築業界などの製品に不可欠で、合成メントールは多くの芳香製品や医薬品の重要な成分だ。
同社は数年前から、これら製品の製造能力の拡大を徐々に進めてきたが、新たな拡大計画に着手し、来年には建設工事を開始する予定である。
一方、レバクーゼン拠点では今年中に特殊アミンの製造能力拡大を開始する予定。特殊アミンは主に加工処理の中間体として使用されており、最終的には自動車分野へ使用される。
ブルンスビュッテル拠点では、今年中にMEA工場の大幅な製造能力拡大に最大で1500万ユーロを投資する。MEAは2―メチル―6―エチルアニリンの略語で、主に作物保護除草剤原体の前駆体として使用されている。
ベルギー、アントワープ近郊のカロ拠点では、ゴム薬品の製造能力拡大のため、数百万ユーロを投じる。