横浜ゴムは3月22日、平塚製造所(神奈川県平塚市)が2月21日、生物多様性に配慮した工場として、いきもの共生事業推進協議会(ABINC)の「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」を取得したと発表した。
ABINC認証は、企業と生物多様性イニシアチブ(JBIB)が開発した「いきもの共生事業所推進ガイドライン」に基づき第三者評価・認証する制度。
同社は2010年に開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせ「生物多様性ガイドライン」を制定し、国内外の工場で全員参加型の生物多様性活動を推進している。
平塚製造所では敷地周辺を潜在自然植生の杜に囲まれた環境を生かし、従業員が定期的に野鳥観察会を開催し、四季を通じて様々な鳥類を記録。藤原一繪・横浜国立大学名誉教授の下、年1回のCO2吸収固定量調査を継続し、樹木の成長に伴う変化をモニタリングしている。
さらに、市内を流れる金目川の保全活動で水質・水生生物・鳥類・植物のモニタリングを行っているほか、川原に繁茂するオオブタクサなどの外来植物の除去や清掃活動を進めている。
また、同社は創業100周年にあたる今年までに国内外の生産・販売関連拠点で50万本を植樹する「YOKOHAMA千年の杜」プロジェクトに07年から取り組んでいる。平塚製造所でも従業員がどんぐりから育てた苗木を敷地内に14年11月までに約3万本植樹したほか、「湘南国際村めぐりの森植樹祭」や社会福祉法人へ苗木の提供も行ってきた。
こうした生物多様性活動や植樹などの取り組みが評価され、今回の認証に至った。