日本自動車タイヤ協会がこのほど発表した5月の国内タイヤ出荷が前年同月比10・4%増と3ヵ月振りのプラスに転換した。 国内タイヤ出荷は本年1月、2月と堅調に推移し、前年同月実績を上回っていたが、3月の東日本大震災以後、自動車生産の減産やタイヤメーカーの操業停止などによりタイヤ生産がダウン、出荷も物流網の寸断により大きく落ち込んだ。
ゴム量ベースでの推移を見ると、1月の国内出荷は前年同月比7・7%増の3万5845トン、2月は同10・1%増の4万289トンと堅調に推移しており、 3月に入り震災の影響により同23・9%減の3万3881トン、4月が同9・6%減の3万5775トン、5月が同10・4%増の4万343トンとなり、 3ヵ月ぶりに前年同月実績を上回った。 一方、生産(ゴム量ベース)実績でも1月が同7%増、2月同8・8%増、3月が同10・6%減、4月同3・7%減、5月に入り同11%増と出荷同様に大きく回復している。 また、国内タイヤ販売本数実績(4輪車合計)では自動車生産減の影響を如実に反映し、新車用が3月に前年同月比56・4%減と半減、4月は更に悪化し同58・6%減、5月に入りやや持ち直したものの同31・8%減と前年同月実績ダウンが続いている。 一方、市販用タイヤ販売は3月に震災の影響を受け前年同月比1%増となったが、4月が同21・7%増、5月には同43・6%増と大幅な伸びを示している。 新車用の落ち込みは続くが、市販用では値上げ前の駆け込み需要などが拡大しているほか、生産面では例年より早いスタッドレスタイヤ生産が活発化している模 様。
2011年07月11日