豊田合成は4月3日、愛知県稲沢市のサンコートイースト多目的ホールで2017年度入社式を開催した。新入社員156人と役員・労働組合代表など関係者14人が出席し、事例交付に続き、宮﨑直樹社長があいさつを行った。宮﨑社長は沿革と社是の説明を行った後、新入社員に対し2点を要望した。
1点目は「地味な仕事をきちんとこなせる誠実な人になってほしい」ということ。一つひとつの仕事は地味な作業の積み重ねであり、例として事実確認のために現場を歩き回る、納得のいくまで何度も図面を書き直す、満足してもらうため足繁く顧客のところに足を運ぶ、といったことを挙げた。そして「こうした地味でタフな仕事に正面から取り組み、困難があってもひるむことなくゴールを目指していくといった経験を通じて、仕事のいろはを覚え、次の大きな仕事に進んでいける」ことを説いた。
2点目は「失敗を恐れず、果敢に挑戦する人になってほしい」ということ。不可能と言われていた青色LEDの開発をあきらめずに成し遂げた先人を例に引きながら「困難なことに情熱を持って粘り強く立ち向かえる人こそが仕事で成果を出せる人だと思うし、会社はそういう社員の挑戦を後押しする」と述べた。また、昨年8月に策定した「役員宣言5ヶ条」の中の4番目に「役員はメンバーの挑戦を後押しし、責任を持つ」と謳っており、そういう風土の会社に変わりつつあることに言及した。