日本自動車タイヤ協会(JATMA)は先ごろ、2016年の空気充てん作業時、および空気補充時の事故について、調査結果をまとめて発表した。
それによると、2016年の空気充てん作業時の事故は25件で、そのうち死亡事故は1件発生した。
パンク修理作業に関連する事故は14件、パンク走行等に伴うタイヤの損傷は16件、そのうちひきずり痕の見落としは13件あった。
また、空気補充中(車両に取り付けた状態での作業)の事故調査に関しては、2016年には事故の報告がなかった。
JATMAでは、これらの事故を防ぐために、①空気充てん作業者は、必ず特別教育を受講すること、②エアコンプレッサーの圧力調整弁を適正に調整すること、③安全囲い等飛来防止器具の使用をすることなど、法令順守の大切さを訴求した上で、次のように具体的な注意点を挙げている。
パンク修理等に伴う空気充てん作業時の注意点として、空気を入れてパンク箇所を確認する場合は、安全囲いに入れた上で100kPa以上は充てんしないことや、パンク箇所がわからない場合はリム解きして内面からパンク箇所を確認すること、パンク修理後のTB用タイヤの空気充てん作業時は、できるだけヘルメットを装着することなどを注意喚起している。
空気補充時の注意点として、例えば、極端な空気圧不足(指定空気圧の半分以下程度)の場合は、パンク等による低空気圧走行でタイヤがダメージを受けている可能性があり、そのままの状態で空気を補充してタイヤが破裂した事例がある。このような場合は、車両からタイヤを外してリム解きし、タイヤサイド部及び内面部に引きずり痕等の異常がないことを確認した上で、安全囲いの中で空気を補充することなどを注意喚起している。
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