日本ゴム精練工業会(JPMA、野田明志会長)は4月13日、平成29年度定期総会をレクトーレTKP湯河原研修センター(神奈川県湯河原町)で開催し、会員企業18社21名が出席した。
冒頭、野田会長は、国内外の政治・経済情勢などについて触れ、「予測がつかない大転換の時代になっている」と指摘。その上で、日本ゴム精練工業会と関連の深いゴム産業界の取り巻く環境は依然厳しい状況が続いていると述べた。
一方、楽観的な見方として、2つのデータを紹介した。それによると、日本ゴム工業会の17年の新ゴム消費量は前年比100・6%増と、6年ぶりに前年を上回ると予測した他、日本ゴム精練工業会が集計したアンケート調査では、会員企業の生産量は16年度で12万291tと、前年度に比べて約5000t増えた。生産量はここ数年、減少傾向で推移していたが、16年度でようやく底を打ち、17年度は伸びていくことを期待した。
ただ、野田会長は、ゴム産業にとって先の読めない厳しい状況に変わりはないとし、「会員企業が需要を獲得していくには、工業会が果たす役割は以前にも増してより大きく、重要になっている」と語った。
最後に、野田会長は「就任時から標榜する『ゴム産業界において存在感のある工業会にする』『会員企業にとって魅力のある工業会にする』『需要先から信頼される工業会にする』という3つの目標に向かって、今年度もさまざまな施策に取り組んでいきたい」と決意を示した。
総会では、平成29年度会計報告が審議され、いずれも原案通り承認可決された。引き続き役員改選では、野田会長が再任され、平成28年度の役員、理事すべてが続投となった