バンドー化学は4月28日、大手総合物流の山九と一昨年9月に共同開発した、輸送貨物の固縛ベルト用張力計「ラッシングバイト」を同日から販売開始すると発表した。
製品の特長は、固縛用ベルトの張力がデジタル表記され、データ管理が可能な点。データは測定日時、ベルトタイプ、目標値、測定値が最大100件まで保存可能となっており、また、データ出力はSDカードで、データ出力が可能(CSV形式)となっている。
また、幅広い測定範囲、使用環境に対応しており、様々な作業現場で手軽に使用可能だ。測定範囲は張力1000~19600N、使用環境は温度がマイナス10~60℃、湿度80%以下。
測定対象はスチールバンドとワイヤーロープを除く固縛ベルトで、幅は75mmまで、厚みは0・7~3・5mmに対応する。ただし、、同社が測定可能であることを確認したものに限る。合否判定として、事前に目標値を入力すると、目標値に達した際に合図音が出る。
製品仕様は、外径寸法が高さ194mm×幅85mm×厚さ82mm、重量が1・24kg、電源は単3形2本、生活防水はIPX4相当。
物流業界ではトラック輸送や鉄道輸送、海上コンテナ輸送など、輸送環境の多様化に伴い、輸送中の振動や衝撃による荷崩れ、物損事故が問題となっている。荷崩れ、物損事故の原因は様々だが、その一つが貨物の固縛時の締め付け力の確認を、全て人の感覚で行っていることだった。
このため、個人差やその時々によってバラつきが生じていた。同張力計の導入により、高い精度で固縛用ベルトの張力を数値管理でき、輸送貨物の荷崩れの原因の一つである張力不足を防ぎ、輸送の信頼性を高めることが可能になった。