カネカは5月10日、カネカ・ベルギーで変成シリコーンポリマー(製品名:カネカMSポリマー)の生産設備を増設することを決定したと発表した。
生産能力を年産1万t増強するもので、投資金額は約40億円、来年末の稼働を予定している。これにより、生産能力は年産3万tになる。
欧州のシーリング材・弾性接着剤市場は、2020年には15年比で約20%成長することが見込まれている。
中でも、カネカMSポリマーを基材として使用する接着剤やシーリング材は、無溶剤、低温での作業性の良さ、良好な耐候性といった特長を持つことから、環境規制の強化にも対応し、大幅な伸びが期待される。
今後は、より速く硬化するタイプ、より硬く固まるタイプなどの高機能品も市場投入し、欧州でのさらなる事業拡大を目指していく。
また、同社では7月にカネカMSマレーシアで、カネカMSポリマーの生産開始も予定しており、これにより日本・欧州・米国・アジアの4拠点体制での生産体制が確立することになる。
今回の欧州での生産能力増強により、グローバル供給体制を強化し、トップメーカーとしての地位をより強固なものにしていく方針だ。