住友理工の17年3月期 売上高は微減も営業利益は5%増

2017年05月10日

ゴムタイムス社

 国際会計基準(IFRS)を適用する住友理工の2017年3月期連結決算は、売上高が4226億3000万円で前期比0・4%減、営業利益は136億円で同5・7%増、税引前当期利益は133億円で同11・8%増、当期利益は51億9500万円で同79・1%増となった。

 セグメント別にみると、自動車用品は、自動車メーカーの新型車種の立ち上げや輸出増加に伴う生産台数増加により、生産・販売とも回復傾向にあった。

 海外市場では、小型車減税により需要が増えた中国をはじめ、需要が継続している北米や景気が回復傾向にある欧州およびアジア地域などで販売が堅調に推移した。

 以上の結果、自動車用品の外部顧客への売上高は、海外での販売は増加したものの、為替換算の影響を受けたことにより、3623億6700万円で同1・8%減となった。一方、営業利益は前期に実施した事業構造改善や海外での売上増が収益に寄与したこともあり、124億9900万円で同7・3%増となった。

 一般産業用品では、エレクトロニクス分野ではプリンター・複写機などの事務機器市場が低迷しているものの、インフラ分野では中国向けの建設・土木建機用高圧ホースの販売が増加した他、鉄道車両用防振ゴムの販売も堅調に推移した。また、住環境事業では、国内市場で地震対策用制震ダンパーの需要増に伴い、売上が増加した。

 これらの結果、一般産業用品の外部顧客への売上高は、602億2300万円で同8・9%増となった。一方、営業利益は、プリンター向け機能部品などエレクトロニクス分野での市場低迷や健康介護事業など新規事業の開発コストの負担などが収益を圧迫し、11億100万円で同9・6%減となっている。

 2018年3月期通期の連結業績予想は、売上高が4250億円で前期比0・6%増、営業利益が145億円で同6・6%増、税引前利益が135億円で同1・5%増、当期利益は65億円で同25・1%増を見込んでいる。

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