櫻護謨の2017年3月期連結決算は、売上高は98億1100万円で前年同期比6・1%減、営業利益が9億4500万円で同10・4%増、経常利益が9億1000万円で同4・1%増、親会社株主に帰属する当期純利益が5億6600万円で同6・0%減となった。
消防・防災事業では、3年目となる消火栓ホースの交換需要の縮小と官公庁向け防災資機材の販売減により、売上高は41億5600万円で同20・1%減、セグメント利益は1億3300万円で同61・6%減となった。
航空・宇宙部門では、民間機向けゴムシールやエンジン部品が端境期に入るなどの減少要因があったものの、H―2ロケットの打上回数が増加し同部品が好調だったこととH―3ロケットエンジン部品の開発品などが好調に推移した。また、P―1/C―2などの大型機向け部品やF7―10エンジン部品は堅調に推移した。工業用品部門では、消防法改正に伴う2017年度までのタンク耐震化更新工事に減少の兆しが出始め、タンクシールの販売は減少したが、絶縁接続管は輸出案件が増加し堅調に推移した。加えて、子会社である櫻テクノ株式会社のインフラ向け防水工事なども堅調に推移した。結果、航空・宇宙、工業用品事業の売上高は51億6800万円で同8・4%増、セグメント利益は10億600万円で同38・9%増となった。
不動産賃貸事業は、売上高4億8500万円で同0・8%増と底堅く推移し、前年第1四半期に発生した笹塚商業施設リニューアル工事の際の撤去工事などの修繕費の影響がなくなったことにより、セグメント利益は1億1600万円で同70・2%増となった。
2018年3月期通期の連結業績予想は、売上高が102億円で前期比4・0%増、営業利益が9億円で同4・8%減、経常利益が8億6000円で同5・5%減、親会社株主に帰属する純利益が5億3000万円で同6・4%減を見込んでいる。