プロトコーポレーションの2017年3月期連結決算は、売上高が567億1700万円で前期比4・5%増、営業利益は27億9500万円で同31・3%減、経常利益は28億8300万円で同31・2%減、当期純利益は15億600万円(前年同期は39000万円の純損失)となった。
自動車関連情報では、同社グループを取り巻く外部環境が厳しい状況で推移する中、中古車販売店の総合的な経営支援を事業方針に掲げ、取引社数の拡大と顧客当たりの取引単価の維持・拡大に努めるとともに、カーライフにおけるユーザーニーズを網羅したサービスの強化に取り組んできた。
また、引き続き「グーネット」のバックグラウンドシステムである「MOTORGATE」の提供を通じて、中古車販売店の総合的な経営支援を推進。クルマ情報誌「Goo」については、昨年9月から「Goo首都圏版」「Goo東海版」「Goo関西版」で刊行サイクルの変更を実施し、コスト構造の抜本的な見直しを進めるとともに、情報誌とウェブサイトの役割の最適化を図ってきた。
中古車の車両状態情報の開示サービスについては、昨年8月にリリースした「ID車両」のスタンダード化を推進することで、中古車選びの不安を軽減したいというユーザーニーズへの対応を強化するとともに、競合との差別化を図った。
整備市場におけるサービスについては、大手ECサイトで「GooPit」掲載工場でのタイヤ取付サービスチケットの提供を始めるとともに、「Goo車検」と有力サイトとのアライアンス強化を通じて、整備工場への集客支援を進めた。
タイヤ・ホイールなどの販売については、主要取扱ブランドの販売強化とタイヤ・ホイールのセット販売の強化に取り組むとともに、グーネット、GooPit、「MOTOR GATEショッピング」などとのシナジーを追求することで販売機会の拡大に努めた。
一方、自動車関連情報分野のグローバル展開では、マレーシアと台湾の中古車市場の停滞と競合環境の激化などにより、引き続き厳しい状況で推移している。
以上のことから、自動車関連情報の売上高は510億2500万円で同3・1%増。営業利益はグーネット、ID車両などに関するプロモーションの強化を図ったことなどから、39億3900万円で同25・4%減となった。
生活関連情報では、プロトメディカルケアが手掛ける医療・介護・福祉関連事業で、子会社の丸冨士とシルバーはあとの事業効率の改善を図るとともに、積極的なM&Aとエリア展開により、コンテンツ・サービスの拡充、事業領域内でのシナジーの追求に取り組んだ。
カルチャー情報事業とリユース情報事業については、組織体制の見直しによる収益性の改善に取り組むとともに、リユース情報事業で、リユースショップ向けの経営支援システム「ReuseGATE」をリリースすることで、総合的な経営支援サービスの提供を推し進めた。
また、プロトソリューションが手掛ける不動産情報誌「GooHome」については、引き続き、取引社数の拡大と掲載物件の拡充を図った。
この結果、売上高は42億3600万円で同22・2%増となった。増収となった主な要因は、丸冨士、シルバーはあとの福祉用具のレンタルサービス事業が寄与したことなどによる。営業利益については、医療・介護・福祉関連事業が増益に寄与したこと、カルチャー情報事業、リユース情報事業、GooHome事業における収益性の改善などから、4億7800万円で同55・9%増となった。
不動産では、同社とプロトリオスが自社物件の賃貸管理を中心に行い、売上高は1億8700万円で同15・5%増、営業利益は1億4700万円で同34・8%増となった。
その他は、プロトソリューションのBPO事業、ソフトウエア開発・販売事業が寄与したことから、売上高は12億6800万円で同7・3%増となった。営業利益については、1億3600万円の営業損失(前年同期は6600万円の営業損失)となった。
2018年3月期通期の連結業益予想は、売上高が655億7000万円で前期比15・6%増、営業利益は45億円で同61・0%増、経常利益は45億3200万円で同57・2%増、純利益は29億8200万円で同97・9%増を見込んでいる。