独ランクセスは5月15日、2017年度第1四半期の業績を発表した。
2017年度第1四半期の連結売上高は24億ユーロで、前年同期比25%の大幅増(前年同期19億ユーロ)なった。特別項目を除いたEBITDAは3億2800万ユーロで同25%増(同2億6200万ユーロ)となった。この好業績は、全部門で販売量が増加したことによる。
特別項目を除いたEBITDAマージンは、13・7%で前年同期の13・6%より微増となった。純利益は7800万ユーロで同47%の大幅増(同5300万ユーロ)を記録した。
部門別では、アドバンスト中間体部門の2017年度第1四半期の売上高は5億1800ユーロで同12%増(同4億6300万ユーロ)となった。エネルギーコストの高騰、そして原料価格の上昇分に関する価格転嫁の遅れにもかかわらず、特別項目を除いたEBITDAは、9100万ユーロで同2%増(同8900万ユーロ)となった。特に需要増と販売量の増加が業績に貢献した。特別項目を除いたEBITDAマージンは17・6%(同19・2%)となった。
パフォーマンスケミカルズ部門の売上高は、6億700万ユーロで同14%増(同5億3300万ユーロ)となった。特別項目を除いたEBITDAは1億300万ユーロで、同5%増(同9800万ユーロ)となった。エネルギーコストの高騰と為替の変動が収益にマイナスの影響を与えたにもかかわらず、添加剤、バイオサイド、皮革用化学品の旺盛な需要、そしてケマーズ社から買収した衛生・消毒用特殊製品事業が好業績に貢献しました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、17・0%(同18・4%)となった。
ハイパフォーマンスマテリアルズ部門の売上高は、3億1500万ユーロで同15%増(同2億7300万ユーロ)となった。特別項目を除いたEBITDAは4800万ユーロで同26%増(同3800万ユーロ)となった。全製品群および全地域における販売量の増加、高い設備稼働率、そして収益性の高い製品に注力したことが好業績に繋がった。結果として、EBITDAマージンは、15・2%(同13・9%)となった。 アランセオ部門の売上高は、9億4800万ユーロで同48%増(同6億4000万ユーロ)となった。特別項目を除いたEBITDAは、1億4400万ユーロで同27%増の(同1億1300万ユーロ)となった。
これは、アジアにおける旺盛な需要、グローバル製造ネットワークの有効利用、為替の有利な影響が好業績に繋がった。特別項目を除いたEBITDAマージンは、15・2%(同17・7%)となった。
なお、2017年度通期の特別項目を除いたEBITDAの業績は、12億2500万ユーロから13億ユーロの範囲を予測している。これは、17年4月に買収を完了したケムチュラ社の事業を含んだ業績予測となっている。
従って、2017年度は過去最高の好業績となる見通し。同社のこれまでの最高業績は、2012年度に達成した約12億ユーロ。