日本ゼオンの田中公章社長は5月15日、先日発表した新たな中期経営計画に関する記者会見を行い、新中計での力点や目標達成への方策などを説明するとともに、SSBRについて、従来の3つの性能に第4・第5の特性を付与するイメージを持っていることを明らかにした。
同社では2011年度から20年度を3期に分けて中計を策定している。今年度を初年度とする新中計は、その最終フェーズとなる。
新中計で特に力を入れている点について問われた田中社長は「最初に計画を作った当時から『風土育成が一番重要』だとしており、それは今でも変わっていない」と述べ、全社戦略に掲げる「組織の風土育成」が最も重要との認識を示した。
新中計では、11年度の当初計画で示した売上高目標の5000億円を維持した。それをどう達成していくかとの質問に対し、田中社長は「ZSエラストマー」に代表されるエラストマーと特殊ゴム、フィルムを中心とした高機能材料、プラスアルファとしての電子材料・エナジー部材―の拡大を挙げた。
さらに「今回の計画には入れていない」と前置きした上で、カーボンナノチューブ(CNT)応用材料の製品化への期待を述べた。
新中計では「ビジョン」の中に新たに「ソリューション」の文言を盛り込み、その例として、従来は顧客の調達の部分にしか関わっていなかったが、今後は企画からアフターサービスまでの全工程に関わっていくことを挙げている。
その具体策を問われた田中社長は、最初に