宇部興産の山本謙社長は5月18日、2017年度業績予想及び中期経営計画(16年度~18年度)の進捗状況について記者会見し、中計の最終年度に当たる18年度の数値目標として売上高7500億円、営業利益500億円、経常利益490億円を掲げた。化学部門(ナイロン、合成ゴムBR)の復活と更なる成長により実現を目指す。
同社では中計の基本方針の一つに化学部門の復活と更なる成長を挙げており、同部門を積極拡大事業として位置づけ、中計最終年度の営業利益を200億円レベルまでに引き上げる計画でいる。
同社の16年度業績は円高や資材価格低下の影響で売上高は6165億円、前期比3・9%の減収、一部製品の原料価格急騰や定修実施によるコスト増により営業利益は349億円、同15・6%減の減収減益となった。主力の化学部門の売上高は2583億円、前期比3・1%減、営業利益は96億円、同20・1%減で定修実施によるコスト増が収益を圧迫した。
17年度業績予想については、「化学製品の拡販、価格是正に加え、国内アンモニア工場の非定修年でもあり化学部門は増益、一方、建設資材は石炭価格等エネルギーコストアップや輸出環境の悪化などで減益の見込み」(山本社長)としながらも、化学部門の収益アップで売上高7000億円、営業利益は400億円の増収増益を予想。化学部門の売上高は3100億円、営業利益は2倍の180億円の増収増益を見込んでいる。
化学部門では