ブリヂストン
タイヤの売上4%増加
ブリヂストンの2017年12月期第1四半期連結決算は、売上高が8518億円で前年同期比3%増、営業利益は1030億円で同5%減、経常利益は968億円で同6%減、四半期純利益は592億円で同4%増となった。
国内外でタイヤ販売が好調だったことにより売上高は前年同期を上回ったものの、原材料価格高騰の影響などで営業・経常利益は減益となった。四半期純利益については、法人税などが減少したことで増益となった。
営業利益の増減要因を見ると、売値MIX数量他のプラス217億円に対し、原材料でマイナス190億円、為替でマイナス60億円、販管費でマイナス10億円、減価償却費でマイナス10億円となり、差し引きで前年同期に比べ53億円のマイナスだった。
タイヤ部門の売上高は7079億円で同4%増、営業利益は956億円、多角化部門の売上高は1474億円で同2%減、営業利益は76億円で同5%減。
所在地別業績では、日本の売上高は2562億円で同2%減、営業利益は330億円で同5%減、米州の売上高は4165億円で同2%増、営業利益は460億円で同1%増、欧州・ロシア・中近東・アフリカの売上高は1345億円で営業利益は49億円、中国・アジア大洋州の売上高は1580億円で営業利益は203億円となっている。
なお、タイヤ事業SBU体制の再編があったため、欧州・ロシア・中近東・アフリカと中国・大洋州の増減は記されていない。
上期業績のポイントとしては、第1四半期の為替は前年に比べ円高、第2四半期は計画比円高を想定。タイヤ販売数量は、第1四半期は一般タイヤ、ORR超大型/大型ともに前年を上回ったのに対し、上期では一般タイヤが計画並み、ORR超大型/大型は計画を上回る見込みだ。
売値・原材料は第1四半期実績・上期見込みともに、原材料価格上昇に対応した値上げを実施するものの、タイムラグにより、売値・原材料のスプレッドはネガティブとなっている。
住友ゴム
内外ともに販売好調
IFRSを適用している住友ゴム工業の2017年12月期第1四半期連結決算は、売上収益が1921億円で前年同期比8%増、事業利益は122億円で同14%減、営業利益は118億円で同12%減、四半期利益は86億円で同5%増だった。
事業利益の増減要因は、タイヤ事業は原材料でマイナス69億円、価格でマイナス20億円、数量・構成他でプラス63億円、直接原価でプラス13億円、固定費でマイナス10億円、為替でマイナス3億円、経費でマイナス4億円となり、前年に比べ30億円のマイナスとなった。
これにスポーツ事業のプラス4億円、産業品他のプラス6億円を加えると、合計ではマイナス20億円となる。ちなみに、原材料のマイナス69億円の内訳は、天然ゴムがマイナス48億円、石油系はマイナス21億円となっている。
地域別では、日本は売上収益が858億円、事業利益は43億円、アジアは売上収益が401億円、事業利益は57億円、その他は売上収益が661億円、事業利益は22億円。
セグメント別では、タイヤ事業の売上収益は1656億円で同8%増、事業利益は101億円で同23%減、スポーツ事業は売上収益が168億円で前年並み、事業利益は11億円で同51%増、産業品他の売上収益は97億円で同16%増、事業利益は10億円で同122%増。
タイヤ事業のうち、国内市販用タイヤは、「ダンロップ」ブランドは高付加価値商品の拡販に努め、「ファルケン」ブランドでは高性能タイヤの拡販を推進した結果、売上収益が前年同期を上回った。
国内新車用タイヤは自動車生産台数の増加に伴い販売数量が増加したため、売上収益は前年同期を上回った。
海外市販用タイヤは景気の拡大が継続する北米を中心に販売数量が増加したことに加え、タイヤ販売会社を新たに取得したことによる英国市場での販売数量の増加により、売上収益は前年同期を上回った。
海外新車用タイヤは、中国での自動車減税効果などによる販売数量の増加や欧州での納入をさらに拡大したこともあり、売上収益は前年同期を上回っている。
横浜ゴム
海外伸び増収増益
横浜ゴムの2017年12月期第1四半期連結決算は、売上高が1477億円で前年同期比14%増、営業利益は91億円で同32%増、経常利益は88億円で同56%増、四半期純利益は57億円で同56%増となった。
営業利益の増減要因は、為替で