三ツ星ベルトは5月25日、東京・日本橋の日本橋プラザビルで決算説明会を開催した。
同社の17年3月期連結決算は、国内や海外ともに堅調に推移したが、円高の影響により、売上高は663億9600万円で前期比1・0%減と若干下回った。
利益面では、営業利益は82億7800万円で同8・5%増、経常利益は84億8700万円で同9・0%増、当期純利益は66億6300万円で同17・1%増。原材料価格の低下や生産性アップの効果が出たことにより、いずれも過去最高を更新した。営業利益に関しては4期連続の過去最高益となった。
四半期の業績推移については、売上高は期間を通じて160億円台を維持することができ、営業利益も年間を通じて高水準に達した。目標の利益率10%以上を上回った結果となった。
売上高をセグメント別に見ると、国内ベルトは主力の一般産業用と自動車用が増加したことから、269億800万円で同1・4%増。一方、海外ベルトは現地通貨ではいずれの地域も前期を上回ったが、円高の影響により邦貨換算では減少した。その結果、294億9900万円で同4・5%減となった。
建築資材は建築の落ち込みを土木がカバーしたことで、53億4500万円で同3・5%増だった。その他はSF製品の医療機器向けが好調に推移したことにより、46億4200万円で同3・5%増となった。
なお海外売上高比率は海外ベルトの減少で45・1%となり、前年比が46・5%で若干の減少となった。
ベルト売上高の内訳では、自動車用ベルトは東南アジアで補修需要が増加したものの、為替の影響により280億5700万円で同1・2%減。一般産業用ベルトは中国やタイを中心に農業機械が増加したが、自動車用同様に為替の影響したことにより192億3300万円で同1・6%減。OA機器用ベルトはATMの中国市場が落ち込んだ結果、28億2800万円で同8・4%減。搬送ベルトは商品や物流向けがいずれも好調に推移したことにより、31億4300万円で同2・9%増。合成樹脂素材は31億4700万円で同5・4%減となった。
投資設備は約35億円を計画し、前年度比2%増となっている。
通期業績予想については、様々なリスクを織り込むものの高収益率を維持するとした上で、売上高が670億円で同0・9%増、営業利益は74億円で同10・6%減、経常利益は74億円で同12・8%減、当期純利益は53億円で同20・5%減を見込んでいる。