リケンテクノスの常盤和明社長は5月25日、東京中央区の日本投資環境研究所で記者会見し、2017年3月期決算概要及び3ヵ年中計の進捗状況を明らかにした。
同社の17年3月期決算は売上高は883億円、前期比2・5%減、営業利益58億6200万円、同15・3%増の減収増益となった。
営業利益は為替レート差、販売管理費増、システム投資による償却費等の増加のマイナス要因を、原材料コストダウン、売上数量増、生産性改善がカバーし、前期に比べ7億7700万円の増益となった。
3ヵ年中期経営計画の2年目に当たる18年3月期業績予想については、売上高960億円、前期比8・7%増、営業利益65億円、同10・9%増の増収増益を予想。
「アジアと北米で投資した設備を活用し、自動車、電線及び医療市場での拡大、原材料価格の値上げに伴う製品価格の適正化」(常盤社長)でコンパウンド、フィルム、食品包材事業の3部門で増収増益を見込んでいる。フィルム事業は国内での住宅内装用フィルムの売上拡大及び家電及び車両用の拡販、光学分野で更なる量産案件を獲得することで黒字転換を図る。
中計での進捗状況、今後の事業戦略について、常盤社長は「グローバル経営の深化、重点市場での新規需要獲得で、数値目標である売上高1100億円、営業利益80億円を目指す」と述べた。
グローバル経営の深化では、コンパウンドの海外事業強化を挙げており、本年4月1日付で北米の