【化工品事業特集】ブリヂストン ソリューションビジネスをさらに強化

2017年06月26日

ゴムタイムス社

◆多角化事業は増収増益予想
 鉱山・農機など市況が回復

 ブリヂストンの非タイヤ事業である「多角化部門」は、16年度の売上高ベースで、全体の構成比の約17%を占めている。そのうちの約5割を自動車関連部品、ウレタンフォーム及びその関連用品、電子精密部品、工業資材関連用品、建築資材関連用品などの「化工品事業」が占め、約3割を屋根材などブリヂストンアメリカスの多角化事業が占めている。

 16年12月期連結決算の多角化部門では、売上高が5857億1100万円で前期比7・8%減となった。また営業利益は、国内事業の利益減少の影響により348億1900万円で同21・8%減となった。

 2月に開催された決算説明会の席上、江藤彰洋CFOは、16年度の多角化部門は米国の需要動向が堅調で、17年度も引き続き売上が堅調に推移する見通しを示した。一方、国内を中心とした化工品事業では、16年度は建設や鉱山関連が厳しい環境に置かれていたものの、今後の需要回復に期待が持てる状況だという。

 その結果、17年度通期実績予想では、多角化部門の売上高を6000億円で同2%増、営業利益を350億円で同1%増と見込み、増収増益を計画している。

 津谷正明CEOは「化工品については、鉱山や農業機械などで、タイヤに関連するソリューションビジネスを展開しており、もう少し時間が経てば結果が出てくるだろう。市況も変わりつつある。また、建築に関係する免震ゴムなどについても、今後どう動くのかを見極めながら取組みたい」と述べている。

津谷CEO

津谷CEO

 また、西海和久COOは「化工品事業については、ソリューションビジネスを中核として取り組んでいる。同じ会社の中で、ORタイヤやベルトコンベヤ、油圧ホースなどの事業に関して、力を合わせて同じマネジメントを行うことで、新たなお客様が生まれている。それが、売上や収益、さらにお客様への貢献度の向上にもつながる。そうした取組みに少しずつ手応えが出てきているのが現状であり、予算の中にも積極的に組み入れた。そういったところに、今後も注力していきたい」と語っている。

西海COO

西海COO

 

◆「BCP強化が必要」
 ブリヂストン化工品ジャパンが今年度事業方針を説明

 ブリヂストン化工品ジャパン(BDPJ)の白坂富美夫社長らは3月15日、同社関東地区の販売店が集結した「ブリヂストン化工品ジャパン共栄会」第51回定例総会に出席し、同社の方針説明を行った。

 まず、ベルトについては同社産業資材企画本部ベルト企画部の関根聡部長が担当し、

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