ブリヂストンは6月6日、グループ会社のブリヂストン・タイヤ・マニュファクチャリング・シーアイエス・エルエルシーが、5月25日にウリヤノフスク州にある乗用車用ラジアルタイヤの新工場で開所式を行ったと発表した。
開所式には、上月豊久駐ロシア日本大使、ミハイル・バビチ沿ヴォルガ連邦管区大統領全権代表、セルゲイ・モロゾフウリヤノフスク州知事、三菱商事の垣内威彦社長をはじめとする、多くの関係者が出席した。
式典では、西海和久COOがあいさつを行い、まずウリヤノフスク州政府からの継続的な支援に対して謝意を表明するとともに、工場建設を決めてからの関係者の4年にわたる努力により、昨年12月に稼働を開始することができたことを紹介した。そして、同社の使命である『最高の品質で社会に貢献』を果たすことにより「ロシア・CIS地域の人々を含む全ての人々に信頼され、自らも誇りを持てる企業を目指す」と、最新鋭の設備によるタイヤ生産をロシアで開始した喜びを語った。
ロシア・CIS地域は人口が約3億人にのぼる大きな市場であり、中長期的に新車販売やタイヤ需要のさらなる伸びが見込まれる。新工場は同地域の需要拡大に対応することを目的に建設された。同社グループはこれまでにも小売チャネル網「ポール・ポジション」の拡充など事業展開を進めてきた。今回の新工場建設により、需要地で製品を生産し、タイムリーに顧客に提供する体制を実現していく。
新工場はモスクワの東南東約900kmのウリヤノフスク州ザヴォルジェ工業団地に建設された。敷地面積は約81ha。出資比率はブリヂストンが90%、三菱商事が10%。従業員数は約800人(フル生産時予定、2013年対外発表数値)。生産能力は約1万2000本/日(同)。