フコク決算説明会 今年度は国内も積極投資へ 新工法開発・工場レイアウトの改変など計画

2017年06月09日

ゴムタイムス社

 フコクは6月8日、齋藤祐二総合企画室長が都内で16年度決算と17年度の業績見通しなどの説明を行い、今年度はこれまで抑制傾向にあった国内も含め積極投資を行うことや、海外売上高比率が初めて5割を超える見込みであることなどを明らかにした。

 16年度の連結売上高は706億6300万円で前期比2・2%減。円高基調による為替換算の影響を、自動車以外の建機などの受注が計画ほど伸びなかったことでカバーできず減収となった。エリア別では、アセアン・韓国・米州で減収となっている。

 営業利益は30億9700万円で同4・1%減、経常利益は33億6500万円で同0・1%減。経常利益に関しては、韓国・アセアン・中国が増益となったものの、フコク本体・米州・欧州が減益となったことで微減となった。本体のグローバル支援と構造改革のコストが負担となっているほか、機能品とホースセグメントの原価抑制が遅れたことが要因である。

 金額ベースで約500万円の経常減益となった要因をさらに詳しく見ると、最大の減益要因は人件費要因で2億3900万円のマイナス、次いで諸経費要因の1億400万円のマイナスだった。

 一方、増益要因としては、原材料で金具関係を中心に想定に比べプラスとなったことにより、材料&仕入等要因が2億6800万円のプラス、投資計画が繰り延べになったことなどで償却要因が6400万円のプラスとなっている。

 当期純利益は21億3700万円で同8・6%増。前期が子会社の固定資産の減損を計上した関係で大幅減となった反動により増益となった。

 セグメント別では、売上の45・6%を占める機能品事業は、売上高が325億4400万円で同0・2%減、セグメント利益は27億3400万円で同33・7%減。新拠点の拡充を行っているベトナム・チェコ・メキシコで、当初計画に比べ整備が遅れ気味であることが響いた。

 売上の35・9%を占める防振事業は、売上高が256億5800万円で同8・4%減、セグメント利益は29億9300万円で同18・4%増。韓国・中国で原価率が想定に比べ改善したことにより、2桁の増益となった。

 国内子会社1社による金属加工事業は、売上の9・1%を占めている。売上高は64億7700万円で同7・6%増、セグメント利益は2400万円で同740・7%増だった。

 売上の4・7%を占めるホース事業の売上高は、

 

全文:約1610文字

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー