アジア最大級「食の技術」の総合トレードショー「FOOMA JAPAN 2017」(日本食品機械工業会主催)が6月13日から16日までの4日間、東京ビッグサイトで開催された。
40回目の節目を迎えた今回は「食の未来への羅針盤」をテーマに、過去最高の789社(共同出展社含む)が出展した。
本紙関連では、食品産業に貢献する搬送ベルトやホース、シューズメーカーなど、多数の企業が出展した。
◆バンドー化学
「食品工場に新しい価値を提供する」をキーワードに、新非付着サンラインベルトやボルタベルトなどの食品搬送用ベルトを中心に展示した。
参考出品の新非付着サンラインベルトは、搬送物の非付着性に優れたテフロンカバーのベルトで、熱したもちのような粘着性の高い食品も簡単に剥がすことができる。また、小プーリ径にも対応し、ミニコンベヤでも使用可能である。
ボルタベルトは高品質のポリウレタン単一材で構成されたベルト。カバーの剥がれや耳ほつれの心配がない。洗浄性にも優れ、生肉や生魚など未包装食品の搬送に適している。すでに海外では人気があり、今後は国内でも拡販を進めていくとしている。
◆三ツ星ベルト
くっつかない、縮まない、滑らないといったカテゴリ別に、食の安心・安全に対応した食品搬送用ベルト「ママライン」を中心に紹介した。
くっつかないのカテゴリでは、フッ素コーティングや参考出品のポリオレフィンコーティングなどベルト表面にコーティングを施した製品を紹介。ポリオレフィンコーティングは、ベルト表面に離型性、耐薬品性に優れたポリオレフィン樹脂を採用することで、ベルト表面に搬送物の色移りを抑える。
滑らないのカテゴリでは、新製品の高性能傾斜ベルトを展示した。ベルト表面に特殊ポリウレタンとヘリンボーンパターンを組み合わせることで、傾斜角度30度の搬送が可能になった。また、搬送傾斜ベルトでは初めて食品衛生法に適合している。
◆ニッタ
食品搬送用高機能ベルト「NLGシリーズ」をはじめ、食品・包装業界で実績のあるベルトカーブコンベヤ、グループ会社で協和工業の「異物除去用エアシャワー」などを展示した。
ベルトカーブコンベヤでは、新製品「ブルーベルト装着カーブコンベヤ」を初披露。従来は白色・緑色を用意していたが、異物混入対策として、視認性の高いコンベヤベルトを採用する動きが高まるなか、今回青色をラインナップに加えた。
その他、「WEXU-7ANSプラス プロテクトシール加工」は、食パン・菓子パン・洋菓子の搬送に適したNLGシリーズ高機能デパンナー用ベルト。シール加工を施し、耳ほつれを防ぐ他、小径・ナイフエッジなどにも対応している。
◆トヨックス
「生産力・技術者不足・BCPに強い工場へ!」をテーマに、食品工場現場の改善に役立つ食品用ホースやホース継手などを出品した。
耐熱食品用ホース「ハイブリッドトヨシリコーンホース」は、折れ・つぶれに強く、流体ストップなどによる製品ロスやトラブルを低減する。このため、地震など災害時では早期復旧が見込めるとし、同ホースを採用することで、BCPに強い工場を目指せるという。
「トヨコネクタTC3‐F カラー識別タイプ」は、液だまりしにくい現場施工型ホース継手。継手を構成する一部を改良し、色で配管識別できるようにした。ブースでは配管変更で免震対策や省施工、省エネができることを訴求するパネルやデモ機を置いて、来場者に性能をアピールしていた。
◆フォルボ・ジークリング・ジャパン
前回より拡張したブースでは、ベルト両面およびエッジも耐湿熱性ウレタンコーティングした「Prosan」やプラスチックモジュラーベルト「プロリンク」など、同社独自の特性や機能性を備えた