物質・材料研究機構(NIMS)と三菱ケミカル・住友化学・旭化成・三井化学の4社は6月19日、化学業界におけるオープンイノベーションを推進するため、NIMSを中核としたオープンプラットフォーム(MOP:Materials Open Platform)の運用に関する覚書に同日、調印したと発表した。
AI・ビッグデータ・IoTの発展により企業を取り巻く環境が劇的に変化する中、将来的な国際競争力の確保に繋がる未来を見据えた非連続的な革新材料の創出のための基礎研究を、各社が単独で行うことは難しくなってきている。
MOPでは、化学業界各社に共通する課題で独自に取り組むことが困難な中長期的な課題について、「水平連携」によるオールジャパンの体制で協働して取り組むことにより、イノベーション創出力を強化する基盤技術の獲得を目指す。
さらに、得られた研究成果を二者間連携へと発展させ、将来にわたる化学業界の国際競争力を支えるとともに、我が国が直面する様々な地球規模課題の解決に向けて取り組んでいく。
今年度は高分子材料のさらなる高性能化を目指し、高分子材料の構造、物性、変性などに関するデータ集積、特にマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用した情報解析手法の適用と評価について協働で取り組んでいく方針だ。