日東化工 新中期経営計画を策定 19年度に売上高80億円目指す

2017年06月23日

ゴムタイムス社

 日東化工は6月19日、新たな経営目標と将来に向けた進むべき方針として、今年度を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画(SCRUM70)を策定したと発表した。

 「筋肉質な事業構造への変革」を基本方針として、最終年度となる2019年の先を見据えた成長・飛躍に向け、より強い企業体質を確立するための基盤強化に取り組む。

 重点施策として「モノづくり力の強化」「高付加価値製品の拡大」「財務体質の向上」「コンプライアンスの徹底」への取り組みと成長への加速を図る。

 具体的な経営目標としては、19年度の売上高が80億円で16年度実績比5000万円増、営業利益は4億円で同8400万円増、経常利益は3億9000万円と同8500万円増、ROAは5・7%で同1・0ポイント増、ROICは7・0%で同1・9%増を目指す。

 セグメント別目標では、ゴム事業(ゴムコンパウンド、ゴムシート・マット、ゴム成形品)の売上高は57億7000万円で同2800万円増、営業利益は3億1500万円で同6500万円増。

 汎用品から高付加価値品への転換を推し進めるため、次世代の柱になる新製品の開発を行う。また、徹底した生産性向上を図り、より安定した生産力と競争力の強化を推進する。

 樹脂事業(高機能樹脂コンパウンド、樹脂洗浄剤など)の売上高は22億円で同2100万円増、営業利益は1億円で同2200万円増。

 顧客の要望に合致したカスタム製品を開発し、ソリューションに貢献する。販路を国内に留まらずアジアを中心とした海外市場に広げ、積極的に販路開拓を行う。引き続き構造改革を推進し、さらなる生産性向上を図りコスト競争力を強化する。

 設備投資については、既存設備の維持・保守に加え、合理化・省エネ化投資を重点的に行う。また、新製品立ち上げに向けた設備の導入、工程・設備の集約による生産効率の向上を含め、3年間で総額約16億円の設備投資を実施する。なお、減価償却費は3年間で総額約9億円を見込んでいる。

 主な設備投資としては、ゴム事業では、設備の自動化に向けた装置の設置、環境対応設備改良、新製品立ち上げのための新設備の設置、生産維持投資に約13億円を費やす。

 樹脂事業では、生産性向上に向けた設備改良と自動化設備の設置、生産維持投資に約3億円を投入する。

 同社を取り巻く事業環境は、自動車関連需要を中心とした国内市場の変動・縮小などにより、年々厳しさを増している。

 このような状況の下、同社は収益力と財務体質の強化を図るため、一昨年5月に「事業構造改革プロジェクト」を設置し、収益構造を改善すべく検討を進め、同年9月に策定した「事業構造改革に関する基本方針」に基づき計画を推進してきた。

 また、今年3月期では、事業構造改革を推進してきた効果に加え、原材料価格の低位安定による影響も追い風となり、当初の目標を上回ることができた。このような中で、同社は成長し続ける企業を目指し、今後予想される事業環境の動向を前提に、新中期経営計画を策定した。

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