17年上半期値上げ〈原材料〉 需要増も加わり再値上げも

2017年07月31日

ゴムタイムス社

 原油・ナフサ価格、物流コストや電力料金などのユーティリティコストの上昇により、原材料メーカーでは値上げが相次いだ。さらには、アジア市場での需要増による需給のタイトさも加わり、再値上げ、あるいは値上げ幅を修正する企業もあった。

◆大洋塩ビ
 4月1日出荷分から塩化ビニル樹脂(TH、TEグレード)を、現行価格からキロ当たり20円値上げ。

◆ダイキン工業
 フッ素樹脂を1月15日出荷分から15~20%値上げ。

◆住友化学
 ポリエチレンとポリプロピレンの価格を1月20日納入分から同23円以上値上げ。昨年12月16日付で同18円以上の値上げを公表していたが、さらに5円追加した。

◆クレイトンポリマージャパン
 クレイトンGのSEBSとSEPSを1月1日納入分から同30円、2月1日納入分から同50円、さらに3月1日納入分から同50円値上げ。

 また、クレイトンD・SBS、油展SBSなどの価格を、2月1日納入分から値上げ。クレイトンD・SBSと油展SBSは同65円以上。同製品については、さらに3月1日納入分から同65円以上値上げした。

◆ダウ・ケミカル日本
 溶剤製品を1月16日出荷分から同15円値上げ。値上げ対象製品はエチレン系グリコールエーテルやオキソ溶剤など。また、アクリルエマルション製品を2月1日出荷分から同25円値上げした。

◆東ソー
 ポリエチレン樹脂全製品を2月1日納入分から、同20円以上、ポリウレタン原料のTDIは2月13日出荷分から同50円以上、液体苛性ソーダは2月21日出荷分から同10円以上、ペースト塩ビ樹脂は3月1日納入分から同20円値上げ。

 クロロプレンゴムについては全品種を3月1日出荷分から同40円、機能性ウレタン製品は4月21日出荷分から値上げ。トルエンジイソシアネート系誘導体などが10%以上、ポリカーボネートジオール類と誘導体が15%以上。
◆カネカ
 液体苛性ソーダを1月16日出荷分から、同10円、耐衝撃性改良樹脂と耐熱性改良樹脂は2月21日出荷分から、それぞれ同60円と同36円値上げした。

 発泡ポリスチレン樹脂についても3月1日出荷分から汎用品で同35円、特殊品は同40円値上げ。

◆クラレ
 水添スチレン系エラストマーとTUポリマーの価格を2月1日出荷分からグローバルで同0・25ドル、3月1日出荷分から同0・45ドル、さらに、4月1日出荷分から同0・5ドル値上げ。

 液状ゴムやイソブチレン系水溶性樹脂などは3月1日出荷分から値上げした。液状イソプレンゴムの国内向けが同25円、海外向けは同0・23ドル、液状ブタジエンゴム他が国内向け同75円、海外向けは同0・68などとなっている。

 EVOH製品は4月17日出荷分から同30円値上げ。MMAモノマー、MAAなどは5月1日出荷分から国内外向けを値上げ。改定幅はMMAモノマーとMAA国内向け出荷分が同16円。

 ポリビニルアルコール樹脂については6月1日出荷分から値上げ。日本がキロ当たり10円、アジアパシフィック・北米・南米・中東・アフリカが同0・1ドル、欧州が同0・1ユーロ。

◆デンカ
 デンカABS、デンカAS、デンカ耐薬ABS)、デンカABSコンパウンド、デンカ耐熱ABSなどを1月20日出荷分から同22円以上、3月1日出荷分からさらに同15円以上値上げ。

 また、ポリビニルアルコールの価格を4月10日出荷分から同15円値上げ。

◆東海カーボン
 カーボンブラックを2月1日納入分から全品種で同14・5円、さらに5月1日納入分から同10円値上げ。

 国内向け黒鉛電極の価格についても4月1日納入分から一律トン当たり4万円値上げした。

◆JSR
 合成ゴム・エマルジョン製品を2月1日納入分から値上げ。合成ゴムはSBRノンオイルがキロ当たり65円以上、SBRオイル入りが同55円以上、BRノンオイルが同75円以上、HSRが同50円以上、NBR高ニトリルが同50円以上、NBR中高ニトリルが同55円以上、PN(粉末NBR)が同50円以上、EPDNが同25円以上、IRが同25円以上。

◆信越化学工業
 か性ソーダの国内向け販売価格を2月10日出荷分から同12円以上値上げ。昨年9月に同8円以上値上げすると発表していたが、値上げ幅の修正を行った。

◆日本ゼオン
 全てのブタジエン系ラテックスを2月6日納入分からドライキロ当たり65円以上値上げ。

◆昭和電工
 クロロプレンゴム全品種を3月1日出荷分からキロ当たり42円以上値上げ。

◆旭化成
 合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどを3月15日出荷分から値上げ。対象製品はBR、SBR、スチレン系特殊透明樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、水添スチレン系熱可塑性エラストマー

 値上げ幅はBRが同110円以上、SBR(油展)が同65円以上、SBR(非油展)が同80円以上、スチレン系特殊透明樹脂が同45円以上、スチレン系熱可塑性エラストマーが同80円以上、水添スチレン系熱可塑性エラストマーが同80円以上。

◆三菱ケミカル
 エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤を3月6日出荷分から値上げ。値上げ幅はエポキシ樹脂(BPA型・BPF型)が同45円、エポキシ樹脂(他・特殊型)は同13~52円、エポキシ硬化剤は同28~46円。

◆アランセオ
 3月1日からクロロプレンゴム(CR)とCR粘着系の価格を、欧州・中東・アフリカ・南米・アジアで値上げ。CRはメートルトン当たり700ユーロ。

◆BASF
 プラスチック添加剤のほぼ全ての製品価格を3月15日、世界的に10%値上げ。既存の契約分については契約内容が優先する。

◆独ランクセス
 ドイツのランクセスは体高純化製品群のイオン交換樹脂、逆浸透膜、水処理用酸化鉄吸収剤の価格を、2月21日付でそれぞれ平均3%値上げ。値上げ幅は製品群と用途、地域によって異なる。

◆宇部興産
 ナイロン6を2月1日出荷分からキロ当たり50円、さらに4月20日出荷分から同50円値上げ。また同日から、ナイロン66を同50円、ナイロン12を同100円値上げ。

 国内市場向けの1・6ヘキサンジオールについても、5月1日出荷分から同50円以上値上げ。

◆クラレプラスチックス
 熱可塑性エラストマーコンパウンドの国内外向け価格を、5月8日出荷分から同30円以上値上げ。

◆ポリプラスチックス
 ポリブチレンテレフタレート 樹脂の価格を、5月15日出荷分から国内が同25円、海外が同0・25ドル値上げした。

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