工学院大ソーラーチームが新車両「Wing」披露 ブリヂストンソーラーチャレンジに参戦

2017年06月30日

ゴムタイムス社

 工学院大学ソーラーチームは6月29日、10月に豪州で開催される世界最大級のソーラーカーレース「ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ」に参戦する、新車両「Wing」の記者発表会を同大新宿キャンパスで開催した。

工学院大学の新車両「ウイング」

工学院大学の新車両「ウイング」

 ブリヂストンは同大会の冠スポンサーになっているだけでなく、次世代低燃費タイヤを搭載したソーラーカー用タイヤ「エコピアウイズオロジック」を同大や東海大を含めた国内外の11チーム(6月5日時点)の車両に供給している。

ウイングには「エコピアウイズオロジック」が供給されている

ウイングには「エコピアウイズオロジック」が供給されている

 オロジックはタイヤサイズをこれまでになかった狭幅・大径化することで、低燃費と安全性を高次元で両立する同社技術で、2015年大会に供給した同タイヤよりもさらに高スペックに進化させている。

 さらに、同社はソーラーカーの発電効率向上につながる次世代太陽電池用フィルム「EVASKY」や車両軽量化に貢献する樹脂ホースを提供し、同チームをサポートしている。

 記者発表会には、佐藤光史同大学学長をはじめ、濱根浩人同大ソーラーチーム監督や中川拓朗キャプテン、そして同チームを支援する49の企業・団体を代表し、内川哲茂グループ帝人執行役員らが出席した。

工学院大ソーラーチームを紹介する中川拓朗学生キャプテン

工学院大ソーラーチームを紹介する中川拓朗学生キャプテン

 中川キャプテンは「我々は306名の学生が活動する、国内最大のソーラーチームだ。メンバーは車両製作を扱う技術部、サポート企業との調整や広報を担う運営部、会計全般を管理する財務部に分かれ、その役割を学生自らが担当しているとともに、学内教職員や外部のテクニカルアドバイザーの支援も受けて活動している」と同チームを紹介した。

「また2017年4月にはソーラービーグル研究センターを設立。学内のモノづくりの施設を活用しながら、産学連携を目指した研究体制に取り組んでいる」と述べた。

 チームはこれまで2009年、2013年、2015年に参加。2015年大会は2人乗り以上で競う「クルーザークラス」で準優勝しているが、今大会は1人乗りでスピードのみを競う「チャレンジャークラス」で参戦する。その理由を問われた中川キャプテンは「速い車両を作りたい、そして大会の冠クラスであるチャレンジャークラスで優勝したいという、チーム全員の意思が一致した」と語った。

 企業・団体を代表してあいさつした帝人の内川氏は「ウイングは学生と協力企業・団体との最新技術を粋を結集したテクノロジーショーケースだ。レースに挑戦する学生とともに企業も成長していきたい」と説明した。

 中川キャプテンは「これら企業・団体の協力があるおかげで活動できている」とサポート企業・団体に感謝の意を述べた。

 続いて、同チームの応援大使を務めるタレントの足立梨花氏が登壇し、濱根監督や中川リーダー、そして同チーム初の女性ドライバーで石川はるか氏とトークショーが行われ、世界中の学生が集まるレースでの健闘を誓い合った。

左から応援大使でタレントの足立梨花氏、石川はるかドライバー、濱根洋人監督、中川拓朗キャプテン

左から応援大使でタレントの足立梨花氏、石川はるかドライバー、濱根洋人監督、中川拓朗キャプテン

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