日本グッドイヤーは6月30日、横浜市の新横浜スケートセンターで、スタッドレスタイヤ新製品発表会とプレス向け体験試乗会を開催した。
新製品は現行品の「ICE NAVI(アイスナビ)6」の後継となるプレミアムスタッドレスタイヤ「アイスナビ7」で、発売日は8月1日。発売するのは13~19インチの全67サイズとなる。
新しいパターンデザインと極小シリカのコンパウンドの採用により、現行品に比べ氷上ブレーキ性能を7%向上させるとともに、地域や気温・温度によって変化する雪質に対応することを可能にした。
最初にあいさつを行った金原雄次郎社長は、昨年上市したオールシーズンタイヤ「ベクター4シーズンズ」の1~5月の販売本数が前年同期比2倍だったことを紹介し「アイスナビ7とベクター4シーズンズを2枚看板として、冬商戦をしっかり戦っていきたい」と意気込みを語った。
新製品の詳細については、グッドイヤーのジェナー・パウエル・アジア地区消費財タイヤプロダクトディレクターが説明を行った。
パウエルディレクターは、アイスナビ7を「1997年に初代アイスナビを発売以来、6世代のモデルを投入してきた開発の集大成」と位置付け、新技術として新パターンデザインとコンパウンドを解説した。
新パターンについては、中間のブロックが横方向への剛性を確保し、センター部にブロックリブを配置したことで、あらゆる路面で優れた性能を発揮。横方向にデザインした「バイティング・スノー・デザイン」が雪上でのグリップを向上させ、トラクションとハンドリング性能を強化した。
また、従来の3本の縦溝に対し、4本の縦溝とすることで、排水性を向上してハイドロプレーニング現象を抑制。ショルダーブロックでエッジ効果を高め、高いグリップレベルを実現した。
さらに、ジグザグにデザインしたブレードサイプの配置により、エッジ成分を13%向上したことで、氷上路面での前後・横方向に対するグリップ力を高めている。
コンパウンドについては極小シリカの配置を最適化することで、より柔軟性を高め路面への密着性が増し、氷上ブレーキ性能が従来品に比べ7%向上した。
一方、マーケティング戦略については、有田俊介マーケティング本部長が紹介。TV番組提供や、東京・名古屋・大阪の各モーターショーへの出展などにより、新規顧客開拓を図っていくことなどを説明した。
体験試乗会は、スケートリンク上にワインディングとブレーキングの2セクションを設けたコースで行われた。車種はトヨタのプリウスとC―HRで、それぞれアイスナビ6と7を装着した車が用意され、比較を行った。
ワインディングは8km/hでの走行だったので、違いはよく分からなかったが、15km/hで進入するブレーキングでは、確かに7の方が制動距離が短かった。