東京材料(東京・千代田)はゴムケミカル専門商社として、高付加価値商材の発掘・拡販に注力している。海外拠点の現況や新中計の骨子などを柿沼秀一会長に尋ねた。
―16年度を振り返って。
売上高は微減となったものの、利益はいずれも増益だった。主な増益要因としては、海外事業の拡大とエンジニアプラスチック(エンプラ)の伸長だ。海外ではアセアン地域が実ってきた。
取扱商品で見ると、合成ゴム販売は為替の影響で上期は落ち込んだが、下期は販売量も回復に転じた。これにより、トータルでは前年を上回ることができた。
合成樹脂販売では、光学フィルム向けが落ち込んだのに対し、ポリアミド樹脂を主とするエンプラは引き続き好調だ。自動車業界では、ゴム・金属から樹脂へ代替が加速するなか、エンプラは自動車の筐体やカバー、エンジン回りなどで採用が広がっており注力している。
―海外拠点の現況は。
中国は16年に香港事務所を閉鎖し、4拠点を3拠点にした。香港でやっていた商売は、中国の各拠点に振ったり、日本からの輸出に全て切り替えた。
この他、15年に販売拠点を開設した