信越ポリマーの2018年3月期第1四半期連結決算は、売上高が189億8300万円で前年同期比5・8%増、営業利益は16億8200万円で同2・3%増、経常利益は18億4500万円で同54・2%増、四半期純利益は12億5400万円で同51・6%増となった。
電子デバイス事業では、自動車関連入力デバイスを中心に順調な出荷が続き、全体として売上げは前年を上回り、利益は大幅に伸長した。主力の入力デバイスは、自動車電装スイッチの種類や搭載車種が増えて、キースイッチとタッチスイッチの出荷が好調に推移した。
一方、薄型ノートパソコン用タッチパッドは、パソコン市場停滞の影響などにより振るわなかった。ディスプレイ関連製品は、液晶接続用コネクターに回復の兆しが現れ、視野角制御フィルム(VCF)のATM用途も回復。コンポーネント関連製品は、電子部品検査用コネクターがハイエンドスマートフォン用部品の生産調整の影響などにより低調だった。
この結果、電子デバイス事業の売上高は48億2100万円で同5・4%増、営業利益は3億9700万円で同60・1%増となった。
精密成形品事業では、半導体関連容器の出荷が好調に推移し、全体として売上げは前年を上回ったが、利益は前年並みとなった。半導体関連容器は、半導体業界の高水準な需要を背景に主力製品の出荷が好調に推移し、売上げを伸ばした。
OA機器用部品は、主要ユーザー向け製品の出荷に回復の兆しが見えたが、売上げは前年並みだった。キャリアテープ関連製品は、自動車向けやスマートフォン向け電子部品などの需要が堅調に推移し、売上げを伸ばした。シリコーンゴム成形品は、主力のメディカル関連製品が堅調に推移して、売上げは前年を上回った。
これにより、精密成形品事業の売上高は80億9300万円で同5・8%増、営業利益は11億8000万円で同3・1%減となった。
住環境・生活資材事業では、市場の需要低迷の中、新製品の拡販に努め、全体として売上げは前年を上回った。ラッピングフィルムなど包装資材関連製品は、食品スーパーマーケット向け、外食産業向けの出荷が横ばいだった。塩ビパイプ関連製品は競争が激しい中、受注量を確保して、売上げは前年を上回った。
機能性コンパウンドは自動車用とロボットケーブル用が好調な出荷で推移し、売上げを伸ばした。外装材関連製品は、新規取引先開拓やラインアップ拡充に注力したが、売上げは振るわなかった。
これらの結果、住環境・生活資材事業の売上高は43億8700万円で同5・8%増、営業利益は3600万円で同32・5%減となった。
その他の工事関連では、首都圏を中心に商業施設の新築・改装物件を安定的に受注するなど、全体として、売上げは前年を上回った。結果、その他の売上高は16億8100万円で同7・3%増、営業利益は6800万円で同45・4%減となった。
17年3月期決算段階では未定となっていた通期の連結業績予想については、売上高が760億円で前期比2・7%増、営業利益は65億円で同17・9%増、経常利益は68億円で同14・6%増、純利益は52億円で同22・9%増の見通しを示した。